2011.09.01
A6063のアルミ熱処理
先週、今週とA6063のT6依頼がありました。
通常はA6061のT6は多くありますが、A6063は最近はあまり多くありませんでした。
アルミニウムの材料の記号としては数字は近いのですが、熱処理温度は少し違います。A6063はA6061と比べますと溶体化処理の温度は低め、時効硬化処理の温度は高めになります。
アルミニウムの熱処理の標準的温度条件が書かれた技術資料などには、溶体化処理の保持時間については書かれていないことが多くあります。それは、どちらかというと多少時間が長くなっても特に問題は生じないためだろうと思われます。
しかし、時効硬化処理の場合には保持時間が変わると素材の特性が変わってしまいますので、必ず記載されています。
熱処理の場合、「硬さ」そのものを求めるよりも「引っ張り強さ」や「伸び」など他の特性が重要だったりしますので、それぞれの製品の目的にあった材料選びと熱処理条件選びが重要になってきます。
通常の場合には、そこまで考えなくても素材ごとに硬さの規格がありますので、その規格になるように熱処理をして納品いたします。
1個、2個の少量でも熱処理は可能ですので、お気軽にお問い合わせをいただければと思います。
よろしくお願いいたします。