2015.07.15
3ゾーンによる温度制御
弊社のメインの炉は、円柱の形状になっています。
炉の中の構造は、内部の壁に保温材があり、その内側にヒーターが取り付けられています。
そして、そのヒーターの熱が直接製品に当たらないように、「マッフル」と呼ばれる円筒形の遮蔽板が置かれています。
そのヒーターは、上・中・下の3つの別配線になっていて、別々に温度制御を行っています。
それぞれのゾーンに熱電対(ねつでんつい:温度センサー)があり、設定温度に対してコントロールを行います。
例えば、製品を500℃に加熱する場合に、上部の温度が上がりにくい場合には、上部だけ501℃の設定にすることもあります。
通常は3ゾーンとも同じ温度設定で熱処理を行いますが、下段の温度が早く上がるため、下段のヒーターは早めに出力が弱まっていきます。
このように、3ゾーンによるコントールをすることで、より精度の高い均一な熱処理が可能となっています。
量産の場合には、常に同じ方法で熱処理を行うため、事前にこれらの設定を確認し、手順書を作成しております。
アルミニウムの熱処理に関してのご質問等はいつでも受けておりますので、お気軽にご連絡をいただければ幸いです。