2024.12.18
再熱処理について
最近「再熱処理」についてのお問い合わせを受けます。
再熱処理は、主にT6処理についてです。
T6処理とは、約450~530℃ぐらいで溶体化処理した後に急冷(水冷)して、その後人工時効硬化処理をおこないます。
お問い合わせで多いのはT6処理がしてある材料を購入したが、加工がやりづらいのでT4処理をして欲しいや、T6処理を2回やるとどうなるか等です。
経験的には、2回T6処理をおこなうと表面の色が少し黒っぽくなりますが、硬さはほぼ同じ位です。
3回目以降はさらに黒っぽく変色して硬さも少しずつ低下していきます。
熱処理条件を決める際に炉内の温度分布を測定する為に、同じ製品を何度も熱処理することがありますが、製品の色がどんどん黒くなっていきます。
硬さが低下していく理由は、何度も熱を加える事で、マグネシウムの成分が抜けてしまうと言われております。
他には、T6処理後に焼きなましをして柔らかくなった製品を、再度T6処理したらどうなるのかというご質問もありますが、その場合にも硬くなります。
アルミニウムに関する、ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)