2015.01.28
熱処理サンプルのアルミ合金の種別について
アルミニウムの熱処理で、例えば形状が小さかったり薄いために実体(実態)測定が出来ない製品の場合、代替品を使用することがあります。
そのときに、同じ材質であれば問題は無いのですが、同じ材質の用意が出来なかった場合には、違う材質のアルミニウム片をテストピースとして使用することがあります。
単純に炉内の実体(実態)温度を測定するためだけであれば、アルミニウム合金と呼ばれるものであれば、材質による変化はほとんどありません。
温度の測定結果と硬さの関係を知る目的の場合には、当然ですが製品とテストピースは同じ材質である必要があります。
厳密に言えば製品の大きさが違うと冷却速度も多少は違うのですが、実際はほぼ同様と考えてデータを活用しています。
穴を空けて温度センサーを直接入れて温度を測定し、その製品そのものの硬さを測定することは、熱処理データとしては非常に参考になります。
それゆえ、可能な限りそのような方法を取ることが望ましいのですが、もし穴を空けることができない製品の場合には、代替品を使うしかありません。
温度データを見るのは違う材質のサンプルで、硬さを測定するのは目的の製品、というやり方をすることもけっこうあります。
また、そのときに使用するアルミニウム合金も、同じ材質で無い場合もあります。
アルミ熱処理の各種試験や試作等も豊富な経験がありますので、ご相談等も色々と受けております。
よろしくお願い致します。