2015.06.24
作業標準について
作業標準というと、けっこう範囲が広いものを指しますが、アルミニウムの熱処理においては、「誰が行っても同じ作業をする。」という目的で作られます。
それは、コストダウンのために手順や時間のルールを決めたり、品質を一定にするためや、ミスを回避するためのものだったりと、色々な目的があります。
そして、その中のひとつに、「製品の合否判断」という重要なポイントもあります。
熱処理の工程が終わり、お客様にお渡しする製品は、必ず要求事項を満たしている必要があります。
特に、素材の硬さを増すT6処理などでは、目的の硬さになっているかどうかの合否判断は重要です。
そのときに、「製品のどの場所を測定するか」ということや、「どのように」ということも決めておく必要があります。
「どのように」というのは、例えば測定するときにグラグラしないようにヤゲン台を使うとか、専用の治具・工具を使うとか、製品が40℃以下になっているか、などです。
製品の測定する場所を決めておくことも大切で、それらをすべて決めてから合否判断の基準を作ります。
そのメリットとしては、毎回の測定データを元に傾向管理を行うことも可能になります。毎回、測定方法が変われば、測定データを比較することができなくなります。
そういう意味でも、工場内の作業全般について作業標準を作成し、常に一定の作業を行うように努めています。
アルミ熱処理についてのご質問等もいつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。