2024.10.30
アルミニウムの熱処理時間について
以前、お問合せをいただいたお客様から、「熱処理の事は、まったくわからないけど図面に225℃×5時間って書いてあるから、5時間後には熱処理が終わってるの?」と聞かれた事がありました。
熱処理の時間は、昇温時間+保持時間=加熱時間になります。225℃×5時間で例えます。
昇温時間とは、225℃に到達するまでの時間になります。
保持時間とは、225℃に達してからの時間(5時間)になります。
昇温時間は、処理温度や製品の大きさ・数量によって異なります。また、使用する炉が暖まっている場合は昇温時間が早くなり、冷えている場合は昇温時間が長くなります。昇温時間は異なりますが、保持時間が一定であれば製品の品質に影響はございません。
アルミニウム熱処理の温度や時間は材質や製品の大きさ・厚さ・数量によって異なりますが、JIS規格に基づいて社内で検討し決めておりますが、指定の温度条件がある場合は指定の温度条件で熱処理させていただきます。
アルミニウムの熱処理についてのご相談などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)
2024.10.23
配送について
弊社ではアルミニウムの熱処理の費用についてお見積を提出するときには、運賃は別途とさせていただいております。
理由としては、近い場所や遠方のお客様でも熱処理費用は同じですので、それを明確にしておきたいということがあります。
また、それぞれのお客様がいつも利用している運送業者にお願いした方が安い場合もあリますので、その場合にも熱処理費用と分けておいた方がわかりやすくなります。
弊社では、自社でトラックを所有していますので納品や引き取りにお伺いすることも可能です。また、近くの運送業者や宅配業者に依頼することも可能です。
もちろん、お客様が製品を持ち込んだり、引き取りを行っていただくことも出来ます。
指定の業者を使う場合など、色々な方法がありますので、ご相談していただければ対応するようにいたします。
その他にも、何かご要望などございましたらお気軽にご相談していただければと思います。
よろしくお願い致します。
(記事作成:森)
2024.10.16
硬さ測定だけのご依頼もあります。
弊社は、主にアルミニウムの熱処理を行っております。
ここ最近、製品を持って行くので硬さを測定して欲しいというご依頼があり、測定させていただきました。
「他社に熱処理を依頼しているが、確認の為硬さの測定をしてもらえないか」
「ずっと、保管していた製品を使用したいが熱処理されているかわからなくなってしまった」
「T6処理されている、材料を購入したが本当にされているか確認して欲しい」
などのご依頼を受けることもあります。
工業試験場などに依頼すれば測定することも可能ですが、手軽に知りたい、早く結果を知りたいという場合に弊社に依頼があるようです。
ご希望の場合には、測定したデータも提出いたします。
弊社では、ロックウエル(HRB)とブルネル(HB)の硬さ測定機を使用しております。
アルミニウム熱処理について、ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)
2024.10.09
熱処理条件の管理について
弊社では、お客様から製品が入荷したり入荷予定の連絡がきたら「熱処理管理シート」を作成しております。
熱処理管理シートには、品名・数量・バスケット(治具)に詰めた人・炉に入れた日付や時間・検査結果などを工程ごとに記入しております。熱処理管理シートは、入荷から検査の時まで製品を一緒です。
その熱処理管理シートには、現品票を貼っております。弊社では、たくさんのお客様の様々な材質・処理条件のアルミニウム熱処理を行っております。その処理条件の全てを覚える事はとても大変ですし、勘違いで間違いにつながってしまう事になってしまいます。その為、弊社では、お客様ごとに熱処理管理シートを作成し、お客様の製品ごとに機械で管理しております。お客様のバーコードを読み取ると、そのお客様の製品の情報が印刷された現品票が出てきます。その現品票を熱処理管理シートに貼り、熱処理条件などを管理しております。
熱処理管理シートのコピーやチャート紙のコピーなども納品時にお渡しする事は可能ですので、ご相談いただければ幸いです。アルミニウム熱処理についてのご相談などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)
2024.10.02
アルミの変形を直す事について
アルミニウムの熱処理を行うときに、たとえばT4やT6の溶体化処理を行ったときに製品が変形する場合があります。
溶体化処理を行うときの変形の原因としては、約500℃の熱によって変形が起こる場合と、水槽に入れて急冷するときに変形が起こる場合があります。
その他には、製品を同時にたくさん入れたことによって荷重がかかって変形することもあります。
対策としては、製品を熱処理炉に入れるときの向きや詰め方を工夫したり、専用の治具を作るなどを行います。
変形防止のために、たとえば円形のお椀のような形状の製品は丸いリングを入れたり、平行度が保てない製品は棒で支えたりします。
板の場合には厚い鉄板に挟んだりすることもあります。
また、何も対策をせずに溶体化処理を行い、水冷が終わった直後にハンマーで叩いて矯正を行って直すこともあります。
大きな製品は弊社で独自に作った油圧の矯正マシンを使うこともあります。
また、鋳物などでお客様が鋳造した段階で変形していることもあります。
その場合には、たとえばT5やアニール処理の場合には弊社で矯正を行います。
アルミニウムの製品によって、矯正のやり方が変わってきますので、事前にお問い合わせをいただけますと幸いです。
アルミ熱処理についてのご質問は、いつでもお受けしておりますのでお気軽にご相談いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
(記事作成:森)