2024.10.02
アルミの変形を直す事について
アルミニウムの熱処理を行うときに、たとえばT4やT6の溶体化処理を行ったときに製品が変形する場合があります。
溶体化処理を行うときの変形の原因としては、約500℃の熱によって変形が起こる場合と、水槽に入れて急冷するときに変形が起こる場合があります。
その他には、製品を同時にたくさん入れたことによって荷重がかかって変形することもあります。
対策としては、製品を熱処理炉に入れるときの向きや詰め方を工夫したり、専用の治具を作るなどを行います。
変形防止のために、たとえば円形のお椀のような形状の製品は丸いリングを入れたり、平行度が保てない製品は棒で支えたりします。
板の場合には厚い鉄板に挟んだりすることもあります。
また、何も対策をせずに溶体化処理を行い、水冷が終わった直後にハンマーで叩いて矯正を行って直すこともあります。
大きな製品は弊社で独自に作った油圧の矯正マシンを使うこともあります。
また、鋳物などでお客様が鋳造した段階で変形していることもあります。
その場合には、たとえばT5やアニール処理の場合には弊社で矯正を行います。
アルミニウムの製品によって、矯正のやり方が変わってきますので、事前にお問い合わせをいただけますと幸いです。
アルミ熱処理についてのご質問は、いつでもお受けしておりますのでお気軽にご相談いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
(記事作成:森)