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溶体化処理における強制空冷

2025.02.26
溶体化処理における強制空冷

アルミニウムの熱処理で溶体化処理というと、水冷(温水)での冷却が一般的です。

しかし、製品の形状などによっては、変形や割れなどが発生する場合があります。

大きな変形や、製品割れなどが発生しそうな場合には、水冷ではなく空冷を選択する事もあります。

弊社の場合は、熱処理用のバスケットや網パレットの中に製品をセットし、熱処理をおこなうバッチ式の炉ですので、製品はすべてバスケットや網パレットの中にあります。

空冷の場合は、ブロアーを使用し製品の入っているバスケットに直接風を当てて冷却します。

また、お客様の依頼で冷却中の製品の温度を確認する為に、実体温度測定をおこなう事もあります。

空冷は水冷に比べて変形は少なくなりますが、製品の硬さは水冷にと比較すると柔らかめになりますので、製品の使用目的や規格にあわせた冷却方法を選ぶ必要があります。

アルミニウム熱処理で、ご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

宜しくお願いいたします。

(記事作成 横田)

2025.02.19
お客様が来社されました。

おかげ様で、ここの所、多くのお客様からお問合せをいただいております。感謝しております。

先日、群馬県前橋市にある理研鍛造株式会社様からお問合せをいただきました。アルミニウムの熱処理についてのご相談と実際の製品を持って、工場見学を兼ねて来社されました。とても複雑な形状の製品をとても素晴らしい技術で製品をお作りになっておられて驚きました。そして、試作品を熱処理させていただく事になりました。弊社では、よく熱処理を行っている材質でしたが、そのような製造方法で複雑な形状の製品の熱処理を行った事が無かったので、とても興味深く、今後の熱処理の参考になりました。

毎日、たくさんのお客様の様々なアルミニウム製品を熱処理させていただいておりますが、様々なお客様にお話を聞くとまだまだ勉強不足だな。と痛感します。これからも、もっとアルミニウム熱処理についてスキルアップしていきたいと思います。

理研鍛造株式会社様から、素晴らしいお土産をいただきました。ありがとうございます。群馬県民なら一度は見て食べた事のある有名なお菓子で、理研鍛造株式会社様とのコラボでした。

 

アルミニウム熱処理について、わからない事やお困りな事などがございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。

(記事作成 堀越)

2025.02.12
昇温時間について

アルミニウムの熱処理を行うときに、昇温時間はどれぐらいかを質問される時があります。

だいたい、1時間半から2時間半ぐらいが多いのですが、小さなものを熱処理する場合には、炉が温まっているときなどは30分ぐらいで設定温度に到達することがあります。

アルミニウムは、それぞれの合金によって設定温度が違いますが、その温度に到達してから保持をすることで効果が出ます。

それなので、その温度に到達していない状況ですと、何時間温めていても変化はありません。

理論的には昇温時間は短くても長くても問題はありません。

ただ、炉の中に入っている品物が多いときには、中の方が温まりにくいという事があります。

そのため、もしもすぐに温度を上げようとすると、外側が目的の温度に達しても内部が温まっていない状況になってしまいます。

その対策としては、ゆっくりと温めていくことになります。

昇温時間がゆっくりだと、外側と内側の温度差が少なくなります。

しかし、あまり昇温時間を長くしてもコストの問題が出てきますので、実態(実体)測定を行った結果から考えても、だいたい1時間半から2時間半ぐらいで目的の温度に到達するスピードがちょうどよいということになりました。このときの温度は雰囲気での測温になります。

それを実現するために、温度制御のコントローラで設定をして熱処理を行っています。

昇温時間や保持時間に関するご質問等がございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。

よろしくお願い致します。

2025.02.05
実体温度測定について

弊社では、主にアルミニウムの熱処理をおこなっております。

例えばですが、雰囲気温度で熱処理をする場合には、500℃で3時間と電気炉の温度・保持タイマーを設定します。

この場合、炉内の温度分布にはバラツキがありますので、雰囲気温度が500℃に達しても実際の製品自体の温度はまだ400℃だったりする事があります。

実際の熱処理では、この製品の温度管理がとても重要ですので、雰囲気温度よりも実際の製品の温度を中心に考えて作業をおこないます。

実体温度測定とは、製品に穴をあけ熱電対を取り付けて熱処理をおこない、炉内の製品の温度がどのようになっているかを確認します。

製品の形状や熱処理治具への詰め方にもよりますが、だいたい500℃に達するのに、炉内の場所(上段・中段・下段)によって1時間から1時間30分程度の時間差があります。

その為、例えば500℃で3時間保持という規格の場合には、炉の設定は500℃で4時間から4時間30分になります。

弊社では、お客様の要望を第一にしておりますので、ご相談などございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。

(記事作成 横田)