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熱処理時の製品の置き方

2015.10.07
熱処理時の製品の置き方

アルミニウムの熱処理を行うときに、変形についてよくお問い合わせがあります。

溶体化処理の場合には、鋳物は変形がでやすくなります。鍛造品については、形状によりますが、精密な測定でわかるぐらいの変形という場合がほとんどです。

コップのような形状で厚みが薄い場合には、変形することが多くなります。

T5処理の場合も、鋳物は変形することがあります。歪取りの場合には、経年変化を先に行うという目的や応力除去ということで安定化処理とも言われますが、通常は変形することが多くあります。

熱処理を行うときの置き方ですが、板の場合には、縦置きにすると変形が少なくなると言われています。

実際、経験的にもそうなのですが、「変形しない」ということでは無いので、置き方を工夫して変形が最小限になるようにしています。

他の形状については、実際に熱処理を行ってみないとわからないことが多くあります。

コップ状の製品は、立てるのか寝かすのか、どの向きにするのか、等々を考えます。

熱処理の後に切削の工程があって多少変形しても大丈夫な場合は良いのですが、切削をしない場合には変形しない置き方を探すために事前にトライアルを行うことをオススメしています。

もし、変形だけを確認して硬さ等は問題無いのであれば、弊社の他の熱処理製品と一緒に入れることができますので費用は安く抑えられます。

また、溶体化処理後にハンマー等で叩いて変形を修正する矯正作業も行うことが可能ですので、それについても打ち合わせをさせていただければと思います。

アルミニウムの製品は、色々な材質と形状があり、それぞれに最適な熱処理方法を考える必要がありますので、何かご不明なてんなどございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。