2024.05.22
「高品質」について
アルミニウムの熱処理における「高品質」とは、どのようなものかについてお話をします。
基本的には、「顧客要求事項を満たす」という昔からある言葉が基本です。
その上で、たとえば100個の製品を熱処理したときに硬さのバラツキが少ないとか、矯正の精度が高いなどの品質があります。
弊社の熱処理炉は空炉(何も入っていない状態)で500℃に加熱したときに炉内の12点を測定すると±3℃以内の性能です。
元々は炉の製造メーカーでしたので熱処理炉は自社製で、炉内の温度分布にはこだわりがあります。
そして、お客様からお預かりした製品を熱処理するときの並べ方の工夫などで温度分付を良くするようにしています。
アルミ熱処理では、設定した温度と時間の工程を行いますが、そのときに色々なノウハウによって完成度が高まります。
お客様から指定された硬さの基準内であれば問題は無いのですが、それでも硬さのバラツキは少ないほうが製品の安定度が高まります。
また、傷・ダコンをつけないように丁寧に扱ったり、お客様からの要望に応えるなど品質面だけではなくサービスの面でも高品質を目指しています。
今後ともよろしくお願いいたします。
2024.05.15
作業の立ち合いについて
アルミニウムの熱処理や、矯正作業の依頼をうけて、お客様からの要望で、「実際に熱処理をするところを見せてもらえないか」・「矯正作業に立ち合うことは出来るか」等の希望が良くあります。
その場合には熱処理を行う日程について打合せをさせてもらい、お客様の都合に合わせて日時・時間を決めております。
また、矯正作業の場合には、溶体化処理後すぐに作業をおこなう為、お客様の来社される時間に合わせて炉から出るように予定を立てます。
治具への製品のセットや、硬さ測定などに関しても、もちろん立ち合いは可能です。
製品の反りやダコンの有無や、炉内の製品の温度を測定する実体温度測定などにも、実際に立ち合っていただき、その場で確認をしていただく事も多いです。
作業の立ち合いの希望は、試作品や初物品のときが多いですが、量産中の製品でも熱処理作業・矯正作業の立ち合いはいつでも可能ですので、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)
2024.05.08
第二工場の片付けを行いました。
弊社は、第一工場と第二工場があります。第二工場には、中型角炉3台と小丸型炉3台があり、主に中型角炉でT5熱処理と小丸型炉でのT6処理を行っております。第一工場から車で3分くらいの場所にあります。
先日、第二工場の片付けを行いました。率先して片付けを行ってくれた社長、事務長、スタッフに本当に感謝しております。
以前、使用していた治具や治具などを作る時に使用する鋼材など多くの物を第二工場に保管してありました。今までも片付けを行ってきましたが、その度に「まだ使える」「使う時がくるかもしれない」と残してありました。しかし、今まで残しておいた治具などは使用する事はありませんでした。
「まだ使えるし、使う時があるかもしれない」と残していた物を社長・スタッフで「本当に使うか?」「残しておくなら、1つでいいのではないか?」と一つ一つ確認をしながら相談をし、今回思い切って大断捨離を行いました。
工場内が広く、使用しない物を保管しておくのには便利です。いつまでも使用しない物があっても、それが当たり前になってしまい、何とも思わなくなってしまいます。しかし、今回、大断捨離を行い、とても広々とした工場内を見るととても気持ちがいいです。整理整頓が出来た工場内で安全に作業が出来ます。
これからも整理整頓を継続しながら、お客様からお預かりした製品の熱処理・矯正作業を行って行きたいと思います。アルミニウムの熱処理作業や矯正作業でお困りな事などございましたらお気軽にご相談していただければ幸いです。宜しくお願い致します。
(記事作成 堀越)
2024.05.01
矯正の作業手順書の動画を公開しました。
アルミニウムの熱処理を行う時に、製品が変形する場合があります。
そのようなときには、ハンマーで叩いたり、弊社で独自に製作した油圧の機械で矯正を行います。
また、安定化処理などは製品を矯正してから熱処理を行います。
色々な矯正を行っていますが、今回は手順書について動画を作成致しました。
アルミ熱処理に関することは、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
(記事作成:森)
2024.04.24
熱処理時の製品の置き方について
アルミニウムの熱処理を行う際、変形について良く聞かれる事があります。
鋳物はT6処理(溶体化処理)をおこなうと変形が発生しやすくなります。
特に板状の長い製品や、厚みの薄い箱状の製品は変形が大きくなることが多いです。
また、T5処理の場合でも変形は発生することがあります。
その為、熱処理をおこなう時の製品の置き方(治具へのセット)は重要になります。
板状・パイプ形状の製品は立てて熱処理することで変形を少なくすることが可能です。
実際は、全く変形しないということはないので、置き方を色々変えながら変形が最小限になるようにしています。
また、複雑な形状の製品では、実際に熱処理をおこなってみないと分からないことが多くあります。
熱処理後の加工で、多少変形していても大丈夫な製品の場合は良いのですが、多少でも変形すると加工不良になってしまう場合には、矯正作業をおこない正確な寸法にします。
アルミニウムの熱処理で、ご質問等ございましたらお気軽お問い合わせいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(記事作成 横田)