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アルミ熱処理炉と治具の寸法について その③

2023.06.21
アルミ熱処理炉と治具の寸法について その③

皆様こんにちは。

今回も治具の寸法シリーズその③でございます。

前回に引き続き大型丸型炉に使用する変わり種をご紹介させていただきます。

まず弊社の炉ですが、気流式電気炉になります、メインでよく使用されています。

この炉の寸法は、Φ1,400×H1,750㎜となります。

そして、この炉を使うには製品を入れる治具が必要になります。

今までに3段、4段バスケット(治具)をご紹介させていただきました。

今回は2段と2段貫通バスケットについて説明いたします。

2段の寸法はΦ1,190×H775㎜×2段になります。

高さのある大型の製品に向いています。

更に写真左側ですが、上の段の底が無い貫通タイプの治具もあります。

これは更に高さ(長さ)のある製品に使用いたします。

棒状や、パイプ状の様な自立もしくは立てて熱処理が可能な製品に使用します。

このように色々なタイプのバスケット(治具)が、ございますので、アルミ熱処理加工の御見積などの参考にして頂ければ幸いです。

(記事作成 丸山)

 

 

2023.06.14
アルミ熱処理の変形

今週も新規のお客様からお問い合わせのご連絡をいただきました。

アルミニウムの熱処理、「T4」や「T6」といった作業では変形が起こる事があります。

「T5」作業の場合は、応力除去の目的もあるため、変形が起こっても目に見えるレベルの変形ではありません。

板の熱処理の変形はやってみなければ何とも言えないのですが、厚さが薄いものほど大抵の場合は変形します。

どのように炉にいれたかによって、どう変形するかは様々なパターンがあります。また、リブが入っていたり、角が折り曲がっているような形状は変形が少ない傾向にあります。

変形の対処法として、鉄の板などで挟む事もありますが、それでも変形は起こります。

場合によっては水で冷却した後、ハンマーで叩いて修正する「矯正作業」がありますが、精度はそれほど精密ではありません。

製品の入れ方や、治具の置き方、新しい治具の制作など、事前にご相談を受け付けておりますのでお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

宜しくお願い致します。

(記事作成 高野)

2023.06.07
T4・T6の水温管理についての動画を公開しました。

アルミニウムの熱処理を行うときに、溶体化処理では水冷を行います。

そのときに、材質によっては水温が低い方が良いとか、高いほうが良いということがあります。

弊社の水温の管理について、どのように行っているのかや、水槽の掃除についてを解説しました。

アルミの熱処理について、何かご質問等がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。

よろしくお願い致します。

(記事担当:森)

2023.05.31
作業の立ち会いについて

お客様より、アルミニウムの熱処理のご依頼を受けた際に、

「実際に熱処理するところをみせてもらえないか。」

「製品を治具にセットするところ見たい。」

「矯正作業に立ち会いをしたい。」

という要望が良くあります。

その場合には、ご希望の日程について打ち合わせをさせていただき作業開始時間を決めます。

例えば、矯正作業の立ち会いの場合には溶体化処理の直後に行いますので、お客様が来社される時間に合わせて炉から出る様に予定を立てます。

矯正作業については、寸法や曲がり具合などを確認してもらい、その場で「矯正基準書」を作成して承認をいただく場合もあります。

矯正基準書とは、どの面のどのスキマゲージを使用するか、ガタツキはどこを確認するのか等がわかるように、製品ごとに作成し矯正作業時は掲示しています。

立ち会いついては、量産試作の時や実体温度測定時によく依頼を受けます。

アルミニウムの熱処理で、ご不明な点などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

よろしくお願いいたします。

 

(記事作成 横田)

2023.05.24
マグネシウム合金の熱処理について

弊社は、アルミニウムの熱処理を主に行っておりますが、今まで他の素材の熱処理のご依頼をいただき、熱処理をさせていただきました。

プラスチックやコンクリート製品の耐熱試験・表面の乾燥状況の確認などです。

ここ最近は、マグネシウム合金についてのお問合せやご相談が増えております。マグネシウム合金は、アルミニウムよりも軽く、カメラのボディやノートパソコン・スマートフォンなど一般的な素材として認知度が高いと思います。自動車部品としては、ステアリングやエンジンなどの用途もございます。

私の中でマグネシウム合金の熱処理は危険と思っておりました。実際にマグネシウムは発火しやすい特徴がございます。特に細かい粉末状態ですと簡単に燃えてしまいますので、切削作業などの作業は取扱いを気を付けなければなりません。また、燃えているマグネシウムに水をかけると激しく燃焼したり、水素爆発を起こす危険性もございます。ただ、通常の熱処理では、そのような危険はございません。

先日もお問合せをいただいた新規のお客様からのご依頼で、AZ31材の板材をアニール処理させていただきました。

アルミニウムは、もちろん、それ以外の素材などでの熱処理のご依頼やご質問などございましたら、いつでもご連絡をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。

(記事作成 堀越)