2022.07.13
アルミ熱処理の設備点検
アルミ熱処理をする設備では、各種の点検が必要になります。
毎日使っているフォークリフト、クレーン、測定器、検査器具、製品に使用する治具などがあります。
測定器は炉の温度を測る熱電対、温度調節計、温度記録計があります。
元々は工業炉の製造を行っていましたので、温度制御関係は社内で点検を行っています。
硬さを測る時に使用する測定器には、ロックウェル式とブリネル式があり、認定を受けた専門業者に依頼して点検を行います。
フォークリフトや社用車、トラックも車検の時に点検を行って整備してもらいます。
色々なところを整備しながら、会社全体を常に整った状態で作業を続けています。
整備を万全にして、お客様の御要望に応じた対応をさせて頂きますので、どんな御相談でもいただければ幸いです。
これからも宜しくお願い致します。
2022.07.06
【動画】ISOへの取組みについてを公開しました。
弊社におけるISO9001、ISO14001への取組みについて、おおまかですがお話をさせていただきました。
2022.06.29
熱処理時の変形について
アルミニウムの熱処理には、主にT6処理・T5処理・焼きなましなど色々な種類がありますが、変形に関してはどの熱処理でも変形してしまう可能性はあります。
例えば700mm角の大きな箱状のような製品を熱処理して、寸法が1mm変化するとNGという場合もあります。
変形の度合いは、製品の形状や肉厚によって異なりますが熱処理治具への置き方によっても、変形の度合いが変わってきます。
熱処理をする際、変形は考慮していただいたほうが良いと思います。
弊社では、熱処理の際の変形を最小限に抑える為、治具への製品の置き方、温度条件などを考えながら作業をおこなっております。
また、変形により寸法が規格外となってしまった場合には、プラスチックハンマーや油圧機器による矯正作業をおこない正常な寸法にすることもおこないます。
アルミニウム熱処理に関して、ご質問等がございましたらお気軽にご連絡をいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
2022.06.22
焼鈍(焼きなまし)処理について
おかげ様で毎日、アルミニウム熱処理のご依頼や御見積のお問合せをいただいております。その他にも、アルミニウム熱処理についてのご相談を多くいただており、スタッフ一同感謝しております。
ここ最近、焼鈍(焼きなまし)処理のご依頼や御見積のお問合せが増えております。お客様から「アニール処理と図面には書いてあるのでアニール処理をお願いします。」と言われる事がありますが、アルミニウム熱処理の場合には、焼鈍(焼きなまし)処理かT5処理のどちらかです。
焼鈍(焼きなまし)処理は、熱処理をする事で製品が柔らかくなります。他に応力除去や歪みの除去もあります。製品の加工前に柔らかくして加工しやすくする目的などで熱処理を行います。焼鈍(焼きなまし)の処理温度は、材質にもよりますが、約350~420℃くらいで炉冷か空冷になります。炉冷とは、約350~420℃に加熱後、炉の中で約200~260℃ぐらいになるまで冷めてから取出します。空冷とは、約350~420℃に加熱後、炉から取出してエアブローなどで冷まします。
T5処理は、応力除去や歪みの除去だけを目的として行います。T5処理の処理温度は低めで、焼鈍(焼きなまし)の処理温度は高めにになります。
従来の焼鈍(焼きなまし)処理よりも更に硬さを柔らかくしたいという場合や少量で試してみたいなどご要望がございましたら、いつでもご相談をいただければ幸いです。宜しくお願い致します。
2022.06.15
2000系合金について
以前5000系、6000系の合金についての特徴などブログにしましたが、今回は2000系についても深掘りしたいと思います。A2011は、アルミの他に銅(Cu)とマグネシウム(Mg)が多めに添加されており、鉄鋼材料に匹敵する強度をもつアルミ合金になります。さらに被削性では加工がしやすく切削性も良い合金です。一方で耐食性は少し低くなってしまいます。特に銅を含んでいるため海水などに対する耐食性は、他のアルミ合金よりやや劣ってしまいます。また、溶接性なども低くなってしまうので用いる際には注意が必要になります。
他にも同じ2000系でA2017などありますが基本的な特徴は似ていますが切削性は2011が高く、別名快削ジェラルミンなどと呼ばれています。
製品の用途としては、主にシャフト、光学部品、ネジ部品など強度が必要なさまざまな製品に使われています。
アルミニウムの熱処理でお困りの事などございましたらお気軽にご連絡いただければ幸いです。